モリーゼ州テルモリで宿泊したアパートの大家さんはモリーゼ愛に溢れる方。

どうしてここに来たの？と聞かれたので、私ったらおバカちゃん「うーん、他の州は全部行ったのにモリーゼだけ来てなかったから、最後に来てみた」なんてうっかり失言してしまい、大家さん、ちょっぴり寂しそうなお顔に。

ご、ごめんなさい！　慌てて、「モリーゼ、初めて来たけど、良いところですね～、すんごい気に入っちゃいました」とフォロー。

すると大家さん、「そうだよ、ここは僕にとっては世界一美しい場所なんだ」と夫とシエコにわざわざ英語で言い直して伝えるほど誇らしげなお顔に。

そして、眺めの良いベランダから海を指さして、「トレミティ諸島というのがあって、カリブ海みたいに綺麗なんだ。船がそこの港から出ているから、行った方がいい！」と教えてくれました。

本当は翌日、サンマルティーノ・イン・ペンシリスという町に名物料理のパンパネッラを食べに行こうと思っていたのですが、予定変更！

翌日はトレミティ諸島へ行くことにしました。

大家さんからは、日差しが強いから、帽子、日焼け止め、脱げないサンダル、そして島のバールはめっちゃ高いから食べ物とか飲み物を持っていくように、とアドバイスをいただきました。なんでも、海から雲丹を採って食べたりできるらしい。

アパートから徒歩10分の港から船が出ています。

前日にお散歩がてら、チケットを買いに行きました（事前にネットでも買えます）

窓口で11時発のチケットを買おうとすると、「11時だと遅い、ビーチベッドやパラソルは借りられないわよ」と朝8時の便をお勧めされましたが、うちの家族、ゆっくり寝たい人達なので、起こすの面倒だ。忠告を無視して11時チケットを購入。

大家さんのアドバイス通り、スーパーでビールを仕入れて保冷バッグへ、そして港の船着き場でピッツァとフォカッチャを買って乗船しますよ～。

小さな島ですが、ホテルもあるようで大荷物の方も。

わんちゃん連れの方も。毛皮暑そう。

1時間くらいでトレミティ諸島のサンドミノ島へ到着します。島が見えてくると、みんな身を乗り出したり、立ち上がって景色を観て盛り上がっています。

海あおっ！！！！！！！！！綺麗～。島は岩っぽい感じ。

船を降りると、船着き場からすぐのビーチにはもうビーチベッドとパラソルがびっしりと並んでいて、貸出がもうないのはもちろん、座る場所もないくらい人がいっぱい。イタリアのヴァカンスシーズンまっさかりの8月。そして日陰なし、太陽すごっ、暑い！！

これは、帰りの船の時間までに焦げてしまいそ～。これはまずい。黒焦げるになる～。

そこで、屋根付きのモーターボートを借りることにして、貸し出している場所へ行ってみました。

免許がなくても運転していいらしい。

3人用の小さいのは出払っているけど、8人用があるよ、とのこと。いやいや、高いでしょ。庶民の我が家には贅沢すぎてダメ。と思ったのですが、さすがにこの炎天下で屋根がない場所で何時間も過ごすのも無理だし、せっかくなのでボート借りるのも楽しそう～。人混み苦手な一家なので、青い海の誰もいないところで停泊して、ドボンと飛び込んで泳いだりするのもアリ、、ん～、、でも8人用か～、高いよねぇ。と迷っていたら、お店の人が大幅ディスカウントししてくれました！

で、借りることにしたのは良いのですが、操縦方法やら、海のルールやら、説明聞けるの私だけ。責任重大です。

停泊する時の錨の降ろし方やら、島に近寄りすぎると岩に乗り上げて動けなくなるとか、ここは大きい船が通るところだから進入禁止とか怖いこと色々あり。

しかも、海には沿岸警備隊がいて、進入禁止の場所に船で入ったり、スピードだしすぎるとつかまるからね、とお店のおばちゃんに言われ、

ノーテンキに説明聞かないでいる家族を双肩に背負う私。しつこいくらいにお店の人に操縦方法とルールを確認をしました。

港から送り出してくれるお店のおばちゃん。

内心ドキドキの私ですが、いざシュッパーツ！！

小さなボートで操作も簡単ですが、島に近づきすぎて暗礁に乗り上げるのも怖いし、海に浮いている人とかいるので轢いたら大変とかちょっとドキドキ。透明度が高く、深いところまで海の底が見えるので浅く見えて、錨を下すとどこまでもどこまでも錨が落ちていくので少々恐ろしくもアリ。車の運転をずっとしていた夫は休憩タイムで、基本、シエコさんが運転。慣れてきたら私もノロノロと運転したよ～。お腹の肉は閲覧注意なのでドクロマークで。
貸し切りボートは周りに人がいないので人混みのビーチよりずっと快適でした。

たまに海へ入って泳いでみたり。でもサメとかでないか心配ですぐに船に戻る。（サメはいません）

船に戻ろうとするも、なかなか船に上がることが出来ず、変なところから上がってモーターに足巻き込まれたら怖いし、、でアセアセしていたら、イタリア人カップルのボートが近づいてきて、ハシゴを貸してくれたりで人の世話になりの。。

小さな島の周りを一周してみたり、途中で船を停めて泳いだり、船の上でぼーっとしたり、持ち込んだビールを飲んでピッツァを食べたりして4時間ほど海を満喫したらボートをお店に返してテルモリへ戻ります。最初だけ少し怖かったけど、楽しかったぁ。

あらら？行きの船ではわくわくしてテンション高かった乗客たち。帰る時はおとなしく座っています。みんな楽しんで疲れたんですね～
テルモリの港についたらスーパーで食材を買って夕食はアパートで適当に。突然行くことになったトレミティ諸島、かなり良かったです。
が！！　なんと、モリーゼ州テルモリから船で行った島はプーリア州だったという事実を後で知りました。
幻のモリーゼ州。宿泊はしているけれど、行った場所がトラブッコもアブルッツォ州だし、島へ行けばプーリア。「モリーゼ州なんて存在しない」「都市伝説だ」なんて言われちゃうのがちょっとわかるわぁ。